美広(よしひろ)のブログ

秘封と天狗を追う

第三回京都秘封ランドスケープ巡礼 第二日目 第一部

第三回京都秘封ランドスケープ巡礼 第一日目 第二部はこちら↓

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おはようございます。今日は東山地区を歩いて巡ります。京都大学周辺も巡ります。一旦京都大学周辺を巡ったら、石清水八幡宮付近の飛行神社へ、余った時間でどこか別の場所へ行こうと思っています。

目次

みやこめっせランドスケープ平安神宮

出発は京都駅。ここから、JR奈良線京阪本線を使い、京阪本線三条駅に向かいます。三条駅で降りた後は川端通りを北上、二条通りに入っていきます。そこを東進すればそのまま目的地です。

少し前まではここで京都合同が開催されていたそうですが、今では京都パルスプラザの方に移転して開催しています。少なくとも僕が本格的に東方にのめりこむ前のお話です。「勧業館」じたいの歴史は古く、1937年に市立勧業館が建設され、以後54年使われました。今の勧業館は1996年完成の建物です。個人的には交通の便は若干こちらの方が良さそうだと思いました。それでも駅から歩くことには変わりありませんが...。

今日も何かのイベントが開催されてるみたいで、多くの人が勧業館に出入りしています。少なくとも僕は少し場違い感が半端ない恰好で歩いていたので少し肩身が狭いです...。ランドスケープは回収できたので、次の目的地に行こうと思います。次はここからすぐ北にある平安神宮です。

平安神宮は、明治28年創建の比較的新しい神宮です。祭神は桓武天皇孝明天皇です。創建のきっかけは平安遷都1100年を記念したとのこと。明治期の京都は衰退の一途を辿りましたが、平安神宮創建を以てして衰退からの復興を遂げました。孝明天皇皇紀2600年記念の際に祭神に加えられました。

 

僕としてもこの神社には思い出があります、といっても今思うと恥ずかしい思い出ですが...。というのも中学の時の修学旅行の時に学年全体でここに来たことがあります。僕の通っていた中学は県内有数のマンモス校で,一学年だけで270人を超えていました。また、合唱に力を入れていたよくある田舎の中学校でした。

察しのいい人ならもう分かると思います。270人で合唱奉納をやってのけたのです。確か「大地讃頌」を奉納したと思います。当時は当然流行病なんてものは無いので、一般の観光客が普通にいます。あの時はノリノリでしたが、今思うと結構恥ずかしいやつです。しかも地方の夕方ニュースで「合唱奉納やってくるよ!!」なんて報道される始末...。当時の生徒会長の顔がテレビに映っていたのを今でも覚えています。一応他の学校や市民合唱団による合唱奉納はよくあるらしいのですが...。なんとなく恥ずかしくなっています....でも、今は流行病のせいで合唱は気軽にできそうにありませんから、見る機会がそれほど無いのは残念だなとも思います。

 

なんか恥ずかしいとか言いながら普通に訪問しようとしてるので、過去は過去として思い出に仕舞いこむことができているようです。当時は京都の地理なんて分かるはずが無いので、平安神宮がどこにあるかなんてことも考えていませんでした。あの時はただ、「平安神宮」がある、ということくらいしか把握していなかったですね。京都に対する解像度が上がった今は、平安神宮はここにあったのか...、なんて感動しながら歩いています(笑)。

正面に大きな朱い門が見えてきました。慶天門です。当時もこの門をくぐった気がします。

慶天門をくぐると、途端に広大な敷地が現れます。、

向かって正面が外拝殿、左が白虎楼、右が蒼龍楼です。当時は外拝殿で合唱奉納したものですね。懐かしい...。

ささっと参拝を済ませ、ここに来た目的を果たします。ここに来たのは、思い出を語りに来たのではありません(笑)。ちゃんと目的があります。

平安神宮の白虎楼付近から眺めた景色を左右反転させたものが東方永夜抄の6面Aの背景にもなっているのです。

 

ゲーム画面がこちら。

弾幕で後ろの背景が見えづらくなっていますが、間違いなく平安神宮の風景です。

では撮影。

お気づきの方いらっしゃるかもしれません。そうです。これは青龍楼から撮った写真です。この時の筆者は何を勘違いしたのか、青龍楼からの写真を撮っています。

バカでした...。

そのうち再チャレンジします...。次回はちゃんと白虎楼から撮影します。

 

気を取り直して、次のランドスケープに向かいます。次は熊野若王子ランドスケープです。

 

熊野若王子ランドスケープ

平安神宮を後にして、次の目的地に向かいます。向かう途中で、子供の声が聞こえてきます。この近くには京都市動物園があるのです。昔、ああやって自分も動物園に連れて行ってもらったもんだと、感慨深くなっています。

 

熊野若王子神社に向かうためにどんどん東に向かいます。この辺りは小さな路地が多く入り組んでいるため、目的地に向かう道を見つけるのに苦労しました...。

熊野若王子神社に直通する冷泉通りを見つけ、東に向かいます。道の途中は完全に住宅街のそれで、観光地ライクではないのでちょっとうるさくするの禁物。

坂を上っていくと、それっぽいところに行きつきます。隣には「哲学の道」の一番端の部分があります。後でここを北上する予定です。

ランドスケープは神社に入る手前の橋を映しているため、それと同じ画角になるように移動します。

熊野若王子ランドスケープです。

この神社、個人的には結構好きな空気を醸し出しています。まぁ、まったくと言っていいほど人がいませんでしたからね....。下の水路は哲学の道の横を流れる水路に通じていると思います。

熊野若王子ランドスケープは熊野若王子神社入口を横から撮影したものになりますが、正面から撮るとこんな感じ。

結構雰囲気のいい神社です。

ここにも京都おなじみ、神社の御由緒が掲げられています。

この神社は国作りで活躍した神を祀っています。また八咫烏を御神紋とする神社です。ここも東方密度が濃い神社です。

この神社、マジで誰もいなかったのでちょっと寄附しようと思います。

今回はちゃんと持ってた御朱印帳、それとシール。お布施を納めて買いました。八咫烏を前面に押し出したデザイン、個人的にここも推しポイントです。

 

哲学の道京都大学

熊野若王子神社を出発し、哲学の道をひたすら北上していきます。哲学の道は、常に横に水路が流れ、その道のりのほとんどを住宅街に囲まれているので、ほとんど地元住民の生活圏内といっていいでしょう。

哲学の道を歩く人はほぼいませんでした。僕一人の独占状態です。静かな住宅街の中を流れる小川のほとりを一人で歩く、これ以上の至福はないでしょう。

3月ということもあり、梅など季節の花が咲いていて哲学の道の景観の中に文字通り華を添えています。

川に目を移すと、マガモの番でしょうか、水上をスイスイ泳いでいました。ここまで近くに人間がいるのに逃げ出す素振りを見せないので、おそらくもうかなり人間慣れしているのでしょう。それにしてもかわいい。

しばらく歩いていくと道案内の標識が目に留まりました。

名だたる観光地の中に注目すべき標記があります。「黒谷」の文字、これはもうその通りなのでは?

後ほど帰って調べたところ、この標識の指し示す先には「黒谷さん」と呼ばれる一帯があるそうです。ここには昔、法然上人が築いた草庵がありました。また伝承では、この北にある吉田山では土蜘蛛退治があったと言われています。直接関連があるわけではないそうですが、設定には影響を与えていそうです。東方に登場する日本の古い妖怪は、調べていくと有志によってかなりまとめられていて見ていて面白いので定期的に巡回しています。

話が逸れました。ここからまた少し哲学の道を北上、とある路地で西へ進路を変えます。目的地は京大周辺です。

途中、大きめの通りを横断し坂を登っていきます。ここからは吉田山の領域になりそうです。吉田山は古くからの文献に登場する由緒ある山です。吉田山周辺の地名である神楽岡は日本神話時代からある大変古い物です。また吉田山の中腹にある吉田神社は、毎年開催される節分祭が有名です。

住宅街が密集し入り組んでいる道を進んでいくと、こんな石碑を見つけました。

京都こわぁ...。

皇族の墓がごろごろ転がっているの怖すぎでしょ....。冷泉天皇は名前くらいは聞いたことがあるよ....。陽成天皇後一条天皇もなんか聞き覚えはあるんだよなぁ...。というかこういう陵墓って一級品の史跡なのに、市街地に転がってるの普通に考えればおかしいからなぁ(誉)....。

 

さて、小高い丘のような吉田山を越え、反対側に出てきました。見えてくるのはそう、西日本最高学府の京都大学です。

次の目的地は京都大学内にあるとある場所です。僕は勝手に京都大学(の流れを汲むか科学世紀の大学)が蓮子とメリーの通う大学だと思っています。

近くには吉田神社の鳥居があります。吉田神社にはこの後行くので、一旦スルーします。

流石京都大学、学生や大学関係者が多いです。正門と思われる場所は結構往来が激しく、歩行者、自転車、入構する車、とにかく交通量が多くてカオスそのもの。物々しく、大学関係者以外立ち入り禁止の看板が掲げられています。僕は別に京都大学の学生ではないのですが、そんなことはお構いなく入っていきましょう。

一眼レフひっさげたロングコートハンチングマスク、大学生にはとても見えませんが(本人は立派な大学3年生)すんなり入れました。大学生に見えたようです。

入ってまず目に入るのは時計台。ここは学生団体と大学当局との衝突の場となる「名所」です。度々話題にはなるので知ってはいましたが、遂にこの目で見ることができました。

大学構内に入ったので、ここでおもむろにスマホを開きます。国立大学の学生(だった人)なら分かると思うのですが、国立大学では「eduroam」という国立大学生やその職員が使えるwi-fiが飛んでします。国立大学生の僕は、京都大学に来れば無料wi-fiをいくらでも使うことができるのです。

wi-fiをつなげてまずやること、それはTwitter。京大のwi-fiで開くTwitterは格別でした(???)。

 

さて、京都大学に来た目的を忘れる前にさっさと用事を済ましちゃいましょう。

京都大学には音楽CD「大空魔術」のブックレットの記述に限りなく近しい場所が存在するとの噂があるらしいので、それを確かめに来ました。

詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

w.atwiki.jp

件の噂の場所は文学部東館の中庭にあるらしいのでそこへ向かいます。

建物は上空から見るとロの字型になっており、建物を貫通する形で入口が設けられていました。そこにあったのは...。

水がもう出ない噴水と

大量の喫煙者っ...!!!

違うっ....!そうじゃないっ...!そうじゃないんだっ....!もっと...!

 

待てよ....。喫煙する秘封倶楽部....?

 

完全に情報集め不足でした。ここは喫煙スペースになっていました。僕が愛煙家ならここに煙草を吸いに来たついでに写真を撮ればそれほど不自然では無いのですが、あいにく煙草はまだ一度も吸ったことが無いのです。写真を取りに来たただの挙動不審オタクです。完全にその場の空気から浮いてしまいました。煙草を吸っていない僕に視線が集まっている気がします...。しかし、一旦飛び込んでしまったのに何もしないのでは、本当に不審者になってしまいます。なのでさっさと噴水の写真を撮って退散します。

ちょっと緊張しました...。気を取り直して次のランドスケープに向かいましょう。京都大学はもうちょっとゆっくり巡りたいのでまたいつか...。
構内から出る時、こんな看板を見つけました。

いや怖すぎ...。何やねんシンナー吸うて...。

怖ァ、近寄らんとこ...。

 

吉田神社ランドスケープ

次に行くのは京都大学吉田キャンパス横の吉田神社です。吉田神社の由緒はこんな感じ。

ささっとお参りを済ませ、ランドスケープを探します。結構分かりづらいですが、それは構図を見れば解決します。鳥居がある階段を見つければよいのです。

階段が石造りであることが分かれば案外簡単に見つかるものです。

あとは構図。実はイラスト通りに撮ろうと思うと腰を曲げて、かなり低い位置にカメラを構えないといけないです。結構危ないですし、他の参拝者もいることですから、人がいなくなったタイミングを見計らって、安全に撮りましょう。

結構いい雰囲気な写真が撮れたと思います。怪しい雰囲気のする鳥居と森、石造りの階段は、鳥船遺跡に登場する衛星トリフネのイメージと重なるところがあると思ってます、個人的に。

さて次のランドスケープに向かいます。次のランドスケープは、この鳥居をくぐり、さらに小高い丘の道を進んでいったところにあります。

 

茂庵ランドスケープ

先ほどの鳥居をくぐり、整備されたような整備されていないような道を進んでいきます。途中少しきつい未舗装道がありますが、問題にはならないと思います。そこを過ぎると、少し見晴らしが良くなります。しばらく進んでいくと、「茂庵」の案内板が見えてきます。そこが目的地です。

少し鬱蒼としてくると、木造の少し小さめな住宅のような建物が見えてきます。ここが喫茶「茂庵」です。

今の時代、街中では見ることができないような外観をした建物です。山道を登り切った先にこういう建物があるのは少々違和感がありますが、そのギャップにそそられます。鶯色の暖簾がかかっている入り口の扉を開け、中に入ります。建て付けも昔ながらのものといった感じがあります。暖簾をくぐるとすぐに、待合室のようなものと2階へ続く急な階段があります。

茂庵ランドスケープは、この待合室のような場所の内部からの風景なのですが、普段から公開されているような気配は無く、扉は閉まっていました。(帰るときも閉まっていました...。残念。

待合室は諦め、急な階段を慎重に登り2階に向かいます。2階はテーブルとカウンターがある割と広い感じの場所です。既に多くの客(しかもマダムや若い女性のペア)で埋め尽くされていました。隠れ家的に存在する茂庵ですが、その実は超人気店のようです。

僕は部屋の隅の向かい合わせのテーブル席に通されました(!)。1人で来ているのにわざわざ向かい合わせのテーブル席、ふかふかのソファ、これ以上の天国があるかい。

メニュー表が渡されました。どれも美味しそうです。せっかく素敵な喫茶店に来たのですから、何か良いもを頼むことにしました。

僕が頼んだのはイチゴケーキのセット。コーヒーはブラックです。

大きな白い皿の上に上品に載ったケーキ、大きめのカップに入ったブラックコーヒーと、これ以上無い万全の装いで出てきました。いざ実食。

 

まずイチゴケーキ。イチゴのほのかな酸味とクリームが互いに主張し合いながらも、見事に調和しています。ここが自宅なら、このケーキはすぐに無くなってしまうほど、早く口の中に入れてしまいたい、そう思いましたがここは喫茶店。上品に振舞うことが求められています(自分に課した使命)。ケーキを飲み込んだあとは、コーヒーカップに手を伸ばします。甘いものを食べた後のコーヒーはより一層の苦味を感じさせてくれる事でしょう。今の僕はそれを求めています。

ケーキの後のコーヒーは深みが違いました。普段であれば、あまり意識しないのですが、今回はコーヒー本来の苦みを意識することができ、普段飲み慣れてしまって感じることのできない感覚を取り戻すことができました。

茂庵での時間は非常に良い時間となりました。ですが、次の場所に行く予定があるので残念ですがそちらに向かうために退店します。

退店した後は少し山を下り、住宅街を抜けていきます。

次はここから少し北にあるランドスケープです。

哲学の道ランドスケープ

「茂庵」を退店し、住宅街を抜け、今出川通に出てきました。この通りを東に進んでいきます。このまま東に進んでいくと慈照寺、通称「銀閣寺」に着きますが、目的地はそこではありません。

今出川通には並行して琵琶湖疎水が流れ、そのすぐ脇は「哲学の道」として遊歩道になっています。目指すランドスケープはそこにあります。

哲学の道に入り、元ネタイラストの背景と現実の風景を確認しながら進んでいきます。西から進んで右手に少し古風な建物が見え始めてきたら、そこから少し進んだ先にランドスケープが存在します。銀閣寺西橋のすぐ近くです。

哲学の道ランドスケープです。昔見た秘封二次小説かなんかで蓮メリが哲学の道を歩いている描写にガチで心打たれたことがあるんですけど、ここに来た甲斐がありました。

この場所、というか遊歩道が持つ魔力は凄まじいです。すぐに想像できます。いやぁヤバいですよえぇ、小説書く人たちは凄いです。

 

ここで一旦京都大学周辺のランドスケープ巡礼は終了です。一旦この地域を離れるために今出川駅まで向かいます。途中、北白川の名前がつく地名を通過します。北白川、ピンとくる人なら旧作の北白川ちゆりを思い出す人もいると思います。あと苺マントウーマンこと岡崎夢美も。最近この二人が急に気になってきています、宜しくお願いします(だって秘封二次に結構な割合で出てきて絡みが多いし、そういう同人誌が結構好みなもので...。

途中こんな店を見つけました。

この店は京大生御用達の定食屋らしいです。写真を撮った日は休業だったので入ることはできませんでしたが、いつか行ってみたい店であります。

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